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複式電鍵(2022/01)
最近、「複式電鍵」が気に入ってしまいまして、専らこれで遊んでます。横振電鍵には違いないのですが、いわゆるエレクトロニックキーヤーとは違って短点・長点を自分で送出する必要があります。まあ、縦振電鍵が横になったと考えていただいてもいいでしょう。
上の写真に乗っているのはシングルレバーという奴でして、左右に動かす板が一枚のものです。このほかにもダブルレバーといわれるものもあります。判りづらいかもしれませんが真ん中の黒い板が一枚では無く二枚になってます。
このほかにも、通常のエレクトロニックキーヤーとして使われているパドルであっても、結線さえ変更すれば複式電鍵として使用可能ですし、上記で紹介した複式電鍵も結線方法を変えればパドルとして使用することが可能です。(無線機側の設定変更が必要な場合が有ります)
「電信を始めるならばまずは縦振電鍵から」などとおっしゃる方もおりますが、最近のアマチュア無線機にはエレクトロニックキーヤー(短点と長点を自動的に送信する機能)が組み込まれているのが殆どですので、パドル(自動電鍵用の2つの接点を持つ電鍵)を購入されてそこから入っていくのも有りだと私は考えます。興味が湧いたら縦振電鍵や横振電鍵、あるいは半自動電鍵(バグキー)などに挑戦されるのもよろしいでしょう。
昔はアマチュアの資格でも試験に「通信術」という科目が有り、資格に応じた速度での電信を実際に送受信する実技試験がありました。従ってある程度の通信に関するレベルは確保されていたような気がします。最近は実技試験という参入障壁が無くなったせいでしょうか、なんとなく昔より「納豆符号」や「舌足らず」が多くなった気がします。
納豆符号とは、長点・短点で構成されるモールス信号の「長点」がやたら長い符号です。
舌足らずは、長点・短点の区別が付かないような符号の事を言います。
どちらも耳で聞いて符号に直すには非常につらい符号です。これらは縦振電鍵や半自動電鍵(バグキー)を使用している人に多く見受けられます。こういったことからも、初心者はパドルから入門するのがよろしいのでは無いかと思います。
最後に余談ですが、私がパドルを練習し始めたとき「左手で打てるようになれば右手はペンを握ったままだから便利じゃ無かろうか?」などと考えて、右手用のパドルを左手で打つ練習をして今に至ります。でも左手で覚えたからといって「よかった」という記憶は無いですね。強いて言えば、机上に電鍵を並べたとき、右手側には縦振電鍵と横振電鍵、左手側にはパドル、と分散できることでしょうか?(それも意味ないか) |